独りよがりのつぶやき

花の写真を中心とした 気ままなブログです

雪土の中から

H27.3.6(金)

今日は、啓蟄(けいちつ)。「冬籠りの虫が這い出る」ころとか。
シートを広げ、うつぶせになりながら、スノードロップを写した。
心なしか、身体に伝わって来る土の感触が、あたたかった。

H27.3.6 スノードロップ

スノードロップは、明治になってから我が国に入ってきた植物。
「ユキノハナ《雪の花》」、「ユキタマソウ《雪玉草》」、「マツユキ
ソウ《待(松)雪草》」などと訳されている。

早い年には、正月初めに雪の中から顔を出しH.27.1.12 撮影
春の訪れを先触れする。それにしても、雪解けとともに開き始
める「春告草」に、どうして「雪を待つ花」という名が付けられた
のか不思議だ。「雪の中で春を待つ花」との意なのだろうか?

春告げ花の代表格に、フクジュソウ《福寿草》がある。雪の中
から黄金色の顔を出して咲いている姿を見ると、ようやく春が
来たのだと、つい浮き浮きして、嬉しい気持ちになってしまう。

朝方、私の写真の先生から「庭のフクジュソウが開いたよ、い
つでも撮りに来て」と誘われた。早速写させてもらった。感謝!

H27.3.6 フクジュソウ

旧暦の正月ごろに咲き出すことから、ガンジツソウ《元日草》、
ツイタチソウ《朔日草》、フクヅクソウ《福付草》などと呼ばれて、
お正月に飾る縁起物とされている目出度い花だ。

『花壇地錦抄(かだんちきんしょう)』(1695年)には、「祝儀の
花也」と記されており、また、「白福寿草」の名前もみられる。
元旦に飾る風習は、江戸初期からあったらしい。

一茶の句に、買い求めて植えたフクジュソウが、山吹色ではな
く 「灯心の油じみたる花」だったことから、 「戯れに・・・名をとり
かへ」、「貧乏艸」だとして詠んだのがある(文化5年(1808))。

  藪並や貧乏艸も花の春
  貧乏艸愛たき春に逢にけり


「うらやましく」思って買ったら、シロフクジュソウだったのだろう。
子規の句に、一茶と掛け合って詠んだような、愉快なのがある。

  福壽草貧乏艸もあらまほし       明治28年(1895)
  名をかへてことぶき草や歌に詠む  明治33年(1900)

  目出度さもちう位也おらが春 と一茶が詠んだのは、
文政2年(1819)。子規は、一茶に、次の句で答えている。
  めでたさも一茶位や雑煮餅      明治31年(1898)

一茶と子規の、ユーモアに溢れる、やさしい顔が浮かんできた。
一昨年、子規の『一茶の俳句を評す』(明治30年)の自筆原稿が
見つかった。一茶の俳句について、「特色は、主として滑稽、諷
刺、慈愛の三點にあり。中にも滑稽は一茶の獨擅[どくせん:
うがままに振る舞うこと
]に屬し、しかも其輕妙なること俳句界數百
年間、僅[わずか]に似たる者をだに見ず・・・。」と評している。

一茶なら、子規の俳句について、どのように評するのだろうか?
雪や土の中から顔を出した花を見て、そんなことをつぶやいた。

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  1. 2015/03/17(火) 16:20:47|
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松(待)雪草

H27.3.25(水)

昨年の暮れに立ち上がったスノードロップの蕾は、年が明け
てから開いた。例年だと1月下旬以降に開花するので、一月
も早く顔を出したことになる。松の内では初めてで、驚いた。

 H27.1.6 スノードロップ H27.1.7 スノードロップ

この2ヵ月間に写した写真をもとにして、デジブックを作った。
  

タイトルは「マツユキソウ」。これは、NHKプレミアムアーカイ
ブス 「喜びは創りだすもの ターシャ・テューダー四季の庭」
(3月16日放送)での表記を、そのまま借用したことによる。

『ターシャの庭』(食野雅子訳 2005年)で確認したところ、矢
張り「マツユキソウ」の名で、次のように書かれていた(p.64)

 春いちばんに咲くマツユキソウ。まだ雪が解けないうちに、
 雪の下で咲いていることもあります。


英名のSnowdrop の訳を「マツユキソウ」とした場合に、漢
字表記を「松雪草」とするか、それとも「待雪草」とするかは、
とても悩ましい。次の『園芸三十六花選』の記述からすれば、
雪草」としたいところなのだが・・・

 「狭長なる葉は色變へぬ松の如く、
  風鈴に似たる花は白きこと雪にもまさりて・・・」


万葉集に、「松」に「待つ」を、「行き」に「雪」を掛けた、面白い
歌がある(巻6-1041 詠み人知らず 天平16年(744))。

 我がやどの 君松の木に 降る雪の
       行きには行かじ 待にし待たむ


昭和39年(1964)に発売されて大ヒットした曲に、『まつのき
小唄』(作詞:藤田まさと/夢虹二、作曲:不詳、歌:二宮ゆき
子)というのがある。万葉恋歌の小唄版のようで、時空を超え
て響き合っている、そんな気がしてならない。

 松の木ばかりが まつじゃない
 時計を見ながら ただひとり
 今か今かと 気をもんで
 あなた待つのも まつのうち


「ターシャからの贈りもの 魔法の時間のつくり方」(3月17日
送)のなかで、ターシャは、次のように語っていた。

 自分を信じて時を待つこと
 これができるかどうかね
 それは試練の日々かもしれない
 でもゆっくり 確実に前に進めば
 その先には かならず喜びがあるの
 本当の喜びが


ターシャの言葉に左右されたのかどうかは別として、これから、
スノードロップSnowdropを漢字で表記しょうとする場合には、
「待つ」「俟つ」との想いを込め、「待つ雪草」と書くことにした。

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  1. 2015/03/26(木) 10:19:09|
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はるこがねばな

H27.3.30(月)

我が家には、サンシュユ《山茱萸》の木がない。
が、道を挟んだ先の写真の先生宅には見事なのがあり、
居間から外に目をやると、黄金色の花が飛び込んでくる。
部屋から出ることなく、とても贅沢な楽しみを頂いている。
先生は 「いつでも庭に入って見て」と、声をかけて下さる。
ありがたいことだ。

13日は蕾だったが、順次開き、今日も金色に輝いていた。

H27.3.13 サンシュユ


H27.3.24 サンシュユ


H27.3.26 サンシュユ


H27.3.30 サンシュユ


牧野富太郎博士は、「さんしゅゆ」は誤用なので、「はるこが
ねばな《春黄金花》」(一名「あきさんご《秋珊瑚》」)と改称す
べきだと提唱された。

春には、枝先に小さな黄金色の花が多数開き、晩秋になる
と、果実は赤い珊瑚のように熟し、美しい姿を見せてくれる。
博士の提唱する、とても分かり易い、素敵なネーミングが定
着すればと願っている(H26.1.16撮影 サンシュユの実)。

サンシュユは、小石川養生所が開設された享保7年(1722)
に、漢種の種子が朝鮮を経由して渡ってきたというのが一
般的な見解とか。

が、飯泉優著『草木帳』(2002年 ㈱山と渓谷社)には、次の
ように記されている(p.11)。

 「 しかし、近年、韓国の沖で、日本へ向かっていたと思わ
 れる古い沈没船からサンシュユの種子が多数発見され、
 同時に引き揚げられたほかの品物などから考えても、初
 渡来は戦国時代にまでさかのぼることになりそうである。」


渡来時期は一体いつなのか、新たな宿題に心騒がせている。

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  1. 2015/03/31(火) 22:24:40|
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Author:dajaro
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